・ワンマーケティングが考える「BtoBマーケティング」とは?
マーケティングオートメーションの基本的な機能の一つであるWebトラッキング。WebトラッキングとはWebサイトへの訪問者の行動を追跡できる仕組みであり、これによりマーケティングオートメーションでも見込み客ごとの閲覧ページや、閲覧回数などを把握することができる。
マーケティングにも営業にも重要なこの情報をマーケティングオートメーションで取得するためには、具体的にどうしたらいいのだろうか?今回は、デジタルマーケティング初心者向けに、自社Webサイトに訪問した見込み客をどうやってトラッキングしているのか、その仕組みについて解説する。
見込み客のWeb行動をマーケティングオートメーションで知ることの重要性
BtoB企業でも導入が進んでいるマーケティングオートメーションであるが、「メール配信の業務を自動化・効率化するツール」として捉え、メール配信の機能だけしか活用できていない企業も少なくない。
マーケティングオートメーションは、メール配信のツールでも、リード情報の管理ツールでもない。見込み客の情報と行動を記録・管理し、それぞれの見込み客に適したタイミングを見極めて、マーケティング活動を実施していくためのツールである。
数多くある機能の中でも、マーケティングオートメーションで「見込み客が自社Webサイトのどのページをどれだけ閲覧しているのか?」を知ることは非常に重要だ。
Webサイトの閲覧頻度や閲覧ページの内容がわかれば、興味のあるサービスや製品、導入時期を把握することができる。また、マーケティングオートメーションのスコアリング機能により、優先してアタックすべきリードを抽出することも可能だ。
※リードスコアリングで見込み客の有効度を見極め商談率アップをはかる方法
マーケティングオートメーション導入後のインサイドセールスでは、やみくもにコールドコールをするのではなく、見込み客ごとに興味あるサービス、製品に応じたスクリプトで、セールストークを行うことができる。これにより、効率的にアポを獲得することが可能だ。
※インサイドセールスの役割とは?BtoB企業の課題を解決する一手
見込み客のWeb行動を追う仕組みとその方法とは?
多くのマーケティングオートメーションでは、Webサイトにアクセスしたユーザーの行動を把握するためにCookie(クッキー)を利用している。
Cookieとは?
訪問者がWEBサイトにアクセスした際に、ブラウザがパソコンなどの端末にファイルを作成し、一時的に保存するデータ。WEBサイト内のどこにアクセスしたかという閲覧履歴や、ログインするときに必要なIDやパスワードなどの情報を含んでいる。
マーケティングオートメーションに登録されている見込み客のメールアドレスとCookieを紐づけることにより、見込み客ごとのWeb行動を記録していく。
Cookie情報をメールアドレスと紐づけるには、メール文内のURLをクリックして自社のWEBサイトに訪問してもらう方法と、フォームに登録してもらう方法がある。
以下は、Cookie情報をメールアドレスと紐づけるパターンの例だ。
▼展示会で獲得した見込み客の場合は、展示会後にお礼メールを送ることによりcookieを紐づけることができる。

▼WEBから獲得した見込み客の場合は、メルマガ登録や資料DLのフォーム登録をさせることでcookieを紐づけることができる。

▼展示会で獲得した見込み客が配信したメールをクリックしなくても、フォーム登録があればcookie情報を紐づけることができる。

1st Party Cookie(ファーストパーティクッキー)と3rd Party Cookie(サードパーティクッキー)の違いとは?
Cookieは、Webサイトが訪問者を識別する仕組みである。
訪問者がWEBサイトにアクセスすると、ブラウザがパソコンなどの端末にファイルを作成し、一時的にデータを保存する。このファイルには訪問者が、WEBサイト内のどこにアクセスしたか?という閲覧履歴や、ログインするときに必要なIDやパスワードなどの情報を含んでいる。
SNSやネットショッピングを利用する際、2回目以降はIDやパスワードを入力しなくても自動でログインできるのは、このCookieを参照しているためだ。
Cookieには、訪問者の氏名や会社名などの個人情報はなく、閲覧履歴もCookieを発行したWEBサイトの範囲に限られる。
また、Cookieは、ユーザーが自身のブラウザ内で、Cookieを削除したり、拒否することが可能だ。
Cookieは、大きく3rd Party Cookieと1st Party Cookieに分類される。

3rd Party Cookieとは?
3rd Party Cookieは訪問先のサイト(ドメイン)以外から発行されるものだ。バナー広告などでは、3rd Party Cookieが利用されていることが多い。
バナー広告にはユーザーが訪問したWEBのサイトとは別の、広告出稿企業のドメインからCookie(クッキー)が保存されている、ユーザーが後日に別サイトにアクセスすると、Cookie(クッキー)を参照し、ユーザーが興味を持つ商品についてのバナー広告が表示される仕組みだ。
近年では、信頼性の面でブラウザの初期設定のままでは利用できないブラウザが増えており、多くのユーザーは初期設定を変更することはほとんどなく、Cookieは無効のままとなっている。
1st Party Cookieとは?
一方、1st Party Cookieは、訪問先のWEBサイト(ドメイン)から発行されるCookie(クッキー)で、主に訪問先のWEBサイトのアクセス履歴などが保存されている。
ネットショッピングのサイトで買い物かごに商品を入れて、購入せずにログアウトする。翌日、そのサイトに行くとの買い物かごの情報は保持されていることがあるがこれが、1st Party Cookieである。
この1st Party Cookieは、ブラウザの初期設定のままでも制限されることなく利用することができるため、WEBサイトにアクセスしたユーザーの一連の行動を把握することが可能である。
弊社で運営しているmabotでは、オプションにより、1st Party Cookieを利用した高度な情報収集が可能である。
まとめ
今回は、マーケティングオートメーションを使った見込み客とWeb行動の紐づけについて解説した。
Webサイトの閲覧状況などの行動情報は、マーケティング活動だけではなく、営業のセールス活動にも活用できる有益な情報である。マーケティングオートメーション導入後は、メールアドレスとCookieの紐づけに注視した施策を実施し、自動で見込み客を有望な顧客に育成できるよう活用いただきたい。