<FF7R>どうして好評だったのか
オールドファンが思う理由
人気ゲーム「ファイナルファンタジー VII」のPS4向けフルリメーク版「FINAL FANTASY(FF) VII REMAKE」の販売本数が、4月10日の発売から3日間で全世界累計で350万本、国内で100万本を突破し、大きな話題を呼びました。分作の第1作目ながら、価格が8980円と高額であることなどから、当初は決して歓迎されたというわけではありませんでした。しかし、蓋を開けてみると売れ行きは好調で、評価も非常に高いものになっています。なぜ批判される記事が目立ったのか、そしてなぜ批判をはね返すヒットを記録したのでしょうか……。オリジナル版が発売された1997年、当時大学2年生だった、現在44歳のオールドファンが語ります。
◇衝撃的だったFFVII
「FFVII」は、1997年にプレイステーション(プレステ)で発売され、ファンタジー世界を舞台にしたそれまでのRPGとはいっぷう変わったスチームパンク風の世界観や魅力的なキャラクター、当時最先端の技術を駆使した映像が多くの人を魅了し、これまでに全世界での累計販売本数が1240万本を突破しています。
発売された1997年は、プレステとセガサターンの次世代ゲーム機戦争がエスカレートしていた時期です。3Dグラフィックのゲームが徐々に増えてきたものの、まだまだアクションゲームが多く、多くのユーザーに支持されていたRPGというジャンルでいえばドット絵が主流でした。そんな中発表された「FFVII」は、これまでにないリアルなグラフィックで街や風景、キャタクターが描かれ、当時のゲーマーの度肝を抜きました。ゲーム雑誌を片手に、友達と「すげぇ」と盛り上がったことは、今でも記憶に焼き付いています。
また、大人向けなストーリーが、小学生だった記者にはとても刺激的でした。FFVIIではスチームパンク的な世界観が広がり、政治をも牛耳る超巨大企業「神羅カンパニー」の存在、エネルギーや環境問題といった社会情勢が色濃く描かれている、エアリスの死をリアルに描いた点などが、当時のRPGとは一線を画していたと思っています。このゲームが発売から23年たっても多くの人から支持されている理由は、グラフィックのインパクトだけでなく、こうしたストーリーによるところも大きいのではないでしょうか。