【認定試験対策】財務会計(FI)会計期間バリアント

概要

会計期間バリアント、会計期間のオープン/クローズについて解説する。

カスタマイズ、トランザクションコード

  • OB52 – 会計期間オープン/クローズ

会計期間バリアント

会計期間バリアント

会計期間バリアントは、「会計伝票を転記できる日付」を管理している。伝票が転記できる状態をSAPではオープンと呼んでいる。以後、この設定を「オープン/クローズ」と呼ぶ。

オープン:伝票を入力することができる期間
クローズ:伝票を入力することができない期間

伝票登録時、転記日付に対してチェックがかかり、オープンしていない転記日付が入力されているとエラーになる。

会計期間バリアントと会計年度バリアントを混同しないこと。

会計期間バリアントの割当は会社コード

会計期間バリアントの割当は、会社コードに行う。なお、複数の会社コードで同じ会計期間バリアントを使うことができる。つまり、会計期間が同じグループ会社に同じ会計期間バリアントを割当し、カスタマイズの手間を省くことができる。

勘定タイプごとにオープン/クローズを設定可能

会計期間のオープン/クローズは、勘定タイプ別に設定が可能である。

設定画面では、まず全勘定タイプのオープン/クローズを制御する「+」を設定する。こちらは設定必須になっている。その他、勘定タイプごとに制御したい場合は、個別にオープンする期間を設定できる。これにより、「(暦日)5月に、5月転記の入力と4月転記の決算用に2ヶ月分をオープン。ただし、サプライチェーンは5月転記のみ入力可能」といった制御が可能になる。

ただし、「+」のオープン月と勘定タイプ個別のオープン月を満たす必要があり、「+」のオープンを6月、勘定タイプ個別のオープンを7月、といった噛み合わない設定はできなかったはず。(詳しくは試してほしい。)

期間範囲について

もう一つ、会計期間バリアントについて重要な期間範囲について解説する。会計期間のオープン/クローズは、3つ設定する箇所がある。似ているが制御している内容が違うので理解すること。ここは実際のカスタマイズ画面を見た方がわかりやすいので、後のカスタマイズ操作時にあわせて確認してほしい。

期間範囲1通常の会計期間に対して制御する。日常的に気にする設定はこちら。
期間範囲2特別会計期間に対して制御する。決算処理をする際にオープン設定を行う。
期間範囲3管理会計(CO)から財務会計へのリアルタイム転記ができる期間を制御する。
COで登録した伝票をFI側に反映させるために利用する。
※新総勘定元帳以降で追加された機能。

カスタマイズ操作方法

会計期間バリアントの登録、オープン/クローズ、および会社コードへの割当を行う。

会計期間バリアントの登録

  1. SPRO>財務会計>財務会計共通設定>元帳>会計年度および会計期間>会計期間>定義: 会計期間バリアント を選択する。
  2. 「新規エントリ」ボタン(F5)を押下する。
  3. バリアント「1000」(名称は任意)を入力し、保存する。

会計期間のオープン/クローズを設定:OB52

今回は、勘定タイプごとにオープン期間を設定することなく、全勘定タイプ共通の「+」のみ設定する。転記できる会計期間は2020年4月(1期)と5月(2期)とする。

  1. SPRO>財務会計>財務会計共通設定>元帳>会計年度および会計期間>会計期間>オープン/クローズ: 会計期間 を選択する。
  2. 先ほど登録した会計期間バリアント「1000」を入力し、Enterを押下する。
  3. 以下のデータを入力し、保存する。
A(勘定タイプ)+
開始勘定(空白)
終了勘定(空白)
開始期間11
年度2020
終了期間12
年度2020

会計期間バリアントの割当

  1. SPRO>財務会計>財務会計共通設定>元帳>会計年度および会計期間>会計期間>割当: バリアント→会社コード を選択する。
  2. 会社コード「1000」に対し、登録した会計期間バリアント「1000」を指定して保存する。

テーブル

テーブルID内容説明備考
T009会計年度バリアント
T009B会計年度バリアント(期間)

演習問題

※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。

会計期間オープン/クローズの「期間範囲3」は、COからFIへのリアルタイム転記ができる期間を制御している。

A. 正
B. 誤

正解:A

会計期間バリアントは、複数の会社コードに同じ会計期間バリアントを割当できる。

A. 正
B. 誤

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