社内ネットワークに長けた古参社員が新規事業に向いているのか。必ずしもそうじゃないということがわかりました。もちろん、既存事業の経験を全く持たない転職者がいきなり新規事業につく場合よりは、古参社員の方がパフォーマンスをあげやすい。


新規事業の業績をプラスにするのは「成長志向人材」
あと、事業を創る人が新規事業に対して事前にどんなイメージを持っているかも、新規事業の業績を左右する重要な要因だということがわかっています。まず当たり前ですけれども、「事業を担当することに対して後ろ向きだった」と答えている人ほど成果が出せません。
ここでおもしろいのが、「前向きだった」と答えている人の新規事業がプラスかというと必ずしもそうでもないということです。では、どんな事前イメージが新規事業に対してプラスの影響を与えるのか。

実は、「成長するための絶好の機会だと思っていた」と答えている人ほど、新規事業の業績はプラスになっているんです。キーワードは「成長」です。
では、なぜ「成長志向人材」が適しているのか。既存事業だと業績目標に対して自分がどれくらい貢献できるか。つまり業績目標を志向する人ほど成果をあげやすいと言われますが、新規事業に対してはそうではない。

むしろ、自分自身が持っている可能性をどれくらい引き出したり、伸ばしたりできるか、ということに関心を持つ学習目標志向性の高い人ほど、新規事業では成果を上げやすいことがわかりました。