日立、LINEでエレベーターが呼べる「タッチレスサービス」を提供スマホを操作するだけで目的階へ行ける!

新型コロナウイルスが再び猛威を振るい始めています。11月に入ってから新規感染者数が2週間で2倍を超える伸びを示しました。政府はGoToトラベルの運用見直しを表明し、札幌市と大阪市への適用を一時除外するなど「第3波」への警戒を強めています。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人々の暮らしにおける非接触(タッチレス)へのニーズがさらなる高まりを見せています。そこで登場したのが、日立製作所と日立ビルシステムが開発した、LINEと連携してエレベーターを呼ぶことができるサービス“エレトモ”です。

“エレトモ”とは、エレベーターと友だちになるという意味。利用者がエレベーターのLINE公式アカウントと“友だち”になることで、ボタンに触れることなく、スマホでエレベーターを操作できる画期的なシステムです。

エレベーターの「QRコード」を読み取るだけですぐに利用できる


QRコードを読み取り、エレベーターと友だちになる

具体的な操作方法は次の通りです。

“エレトモ”が利用できるエレベーターの壁にはQRコードが記載されたステッカーが貼られており、それをスマホで読み取ることで、エレベーターのLINE公式アカウントと友だちになります。すると、エレベーターから「〇〇さん、はじめまして! 友だち追加ありがとうございます。▲▲(エレベーターの番号)です」といった挨拶があります。なんだか、本当にエレベーターとお友だちになった気分です。

登録が済んだら、実際の呼び出しです。画面の指示にしたがい、何階から何階まで行きたいかを選びます。すると、トーク画面に、例えば「02階から03階までお願いします」といった表示が出て、エレベーターからは「はい! わかりました」と、返事が来ます。待つこと数秒、グィーンという音とともにエレベーターがやって来ます。

扉が開いてエレベーターの中に入ってみると、すでに自分が行きたい階のボタンが押されているという仕掛けです。LINEとスマホという極めて日常的なツールから、なんとも非日常的な体験が引き出されたという感じがします。

サービス開発の担当者、日立ビルシステム デジタルエンジニアリング部の主任技師、酒井亮一さんは、こう話します。

「エレベーター乗り場でスマホを操作すると、すぐにエレベーターがやって来るので、スマホとエレベーターが直接つながっている印象をもつと思います。でも実際は、利用者がスマホから発信した指示はインターネットでLINEのサーバーへ飛んで、そこから日立の管制センターを経由して、個々のエレベーターに指示を出すという仕組みになっています」

酒井さんによると、その反応時間をどこまで短縮できるかが、いちばん苦労した点でした。

最初に実験をしたときは、スマホに入力してからエレベーターが反応するまでに10秒近くかかったそうです。それを、「細かい通信の無駄を省く」(酒井さん)ことで徐々に短縮して、最終的には2秒から、遅くても5秒以内になりました。実際に呼び出してみると、何のストレスも感じません。

このような開発を急ピッチで進めました。新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、通常なら1年かかる開発期間を約5カ月に短縮したそうです。日立にはもともと「ヘリオス」というエレベーターの遠隔監視システムがあったため、超短期間での開発を可能にしたといいます。

今のところサービスを導入できるのは、日立ビルシステムと保全契約を結び、遠隔での監視を行なっている国内約1万5,000台の標準型エレベーターとなります。

ビルオーナーも手軽に導入できるサービス


サービスの開発を担当した日立ビルシステムの酒井亮一さん

この“エレトモ”は手軽に導入できるため、ビルオーナーにとっても利用しやすいサービスになっています。エレベーターの管理者が保全契約のオプションである「ヘリオスコントロール(月額1,000円程度)」に加入していれば、追加料金なしで利用できるとのこと。

LINEのID取得やエレベーターに組み込むソフトウェアの改修、現場でのエレベーターの動作確認などを経て、申し込みから1~3カ月後にはサービスが開始されます。

このようなスマホのアプリでエレベーターを呼び出すシステムは、実は国内の他社にも先例がありました。しかし、他社のものは専用アプリをダウンロードしなければならないのに対して、“エレトモ”は国内の月間アクティブユーザー数が8,600万人ともいわれるLINEを活用したことが最大の特長です。

「先行する他社との差別化のために社内で議論した結果、出てきたのが『LINEを使おう』というアイデアでした。結果的にそれは大成功だったと思います。専用アプリは開発に時間がかかるうえ、利用者にとっても、新たなダウンロードや個人情報入力などの手間がかかる。LINEを使えばQRコードですぐに利用できますから」(酒井さん)

ボタンに触れることなくエレベーターを呼ぶことができる。それで新型コロナウイルスの感染リスクを減らすことができれば、これに越したことはありません。

大急ぎで開発したため、現状はエレベーター併設台数が2台までの中小ビルやマンションが対象になっています。酒井さんは「市場の反応を見ながら適用対象の拡大や機能拡張を検討していきたい」と話しています。

※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
※LINE及びLINEロゴは、LINE株式会社の登録商標です。

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