世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事 津川友介

はじめに

今あなたが信じている健康情報は本当に正しい情報でしょうか?本書では、最新の膨大な研究論文をもとに、科学的根拠に裏付けされた「新しい時代の食の常識」を解説しています。

第1章 日本人が勘違いしがちな健康常識

本当に健康に良い食品5つ

1.魚

2.野菜と果物(フルーツジュース、じゃがいもは除く)

3.茶色い炭水化物

玄米、蕎麦、全粒粉を使った茶色いパンなど、精製されていない炭水化物のこと。

4.オリーブ油

5.ナッツ類

ピーナツは、木の実ではなく豆の一種だが、最近の研究では木の実と同様に健康に良いことが分かってきている。

ひょっとしたら健康に良いかもしれない食品

ダークチョコレート、コーヒー、納豆、ヨーグルト、酢、豆乳、お茶

健康に悪い食品3つ

1.赤い肉(牛肉、豚肉。鶏肉は除く)ハムやソーセージ

2.白い炭水化物

白米、うどん、パスタなど。じゃがいもは、この分類に入る。

3.バターなどの飽和脂肪酸

グラスフェッドバターでも悪いことが数多くの研究から分かっています。

炭水化物とは糖質と食物繊維を合わせたもののこと。茶色い炭水化物は食物繊維が多く、白い炭水化物は食物繊維が少ない。極限まで食物繊維を少なくしたものが砂糖などの糖である。

科学的には「白い炭水化物≒糖」

食べるものを考える時、肉や野菜といった「食品」と、リコピンや糖といった「成分」の2つがあるが、最近では、食品が重要なのであって、成分はあまり重要ではないとされている。例えば、果物を丸ごと食べれば血糖値はそれ程上がらないが、果糖という成分は血糖値を上げる要素である。

日本のテレビ番組でリコピンなどの「成分」が取り上げられるたびに、それに関する食品が売り切れ状態になるのも「成分」は多くの消費者の興味を惹きつけるため、マーケティングに利用されています。

1990年代にβカロテンを含んだ清涼飲料水が流行したが、研究によってβカロテンはガンのリスクを上げるどころか、死亡率、心筋梗塞のリスクまでも上げる、健康被害は男性よりも女性の方が大きい可能性が明らかになっている。緑黄色野菜の摂取は病気のリスクを下げるが、βカロテンの成分自体は病気のリスクを上げてしまう。

トマトに含まれるリコピンも、体に良いというエビデンスはない。

健康を維持するために重要なのはβカロテンやリコピンに惑わされて特定の野菜を集中的に食べることではなく、色々な種類の野菜や果物を毎日たくさん食べ続けることです。

糖質制限ダイエットは必ずしも痩せる食事ではない。何故なら、炭水化物の中にも「太る炭水化物」と「痩せる炭水化物」があるからです。

炭水化物を減らした分、赤い肉をたくさん食べると、動脈硬化が進んだり、大腸がんのリスクを上げることになる。

タンパク質と炭水化物は1gあたり4キロカロリーです。脂質は1gあたり9キロカロリーです。ダイエットのために摂取カロリーを減らそうと思ったら脂質の量を減らすと合理的であるように思えるが、低脂肪食も高脂肪食も体重の変化に差はなかった。

白い炭水化物は体重増加に繋がる。

茶色い炭水化物は体重増加に繋がらない。

第2章 体に良いという科学的根拠がある食べ物

地中海食が健康に良いと言うことが、科学的に支持されています。

積極的に摂取するとよい食品

オリーブ油

ナッツ類

生の果物

野菜

魚(特に脂ののった魚)

海産物

豆類

白い肉(鶏肉)

摂取しないほうがよい食品

炭酸飲料

甘いもの

バターやマーガリンなどのスプレッド

赤い肉や加工肉

チョコレートに関して一番よくわかっていることは、高血圧の患者の血圧を下げる作用がある。

「より色の黒い」ものが必ずしもダークチョコレートであるものではない。なぜなら製造過程においてカカオの苦味を取るために炭酸カリウムが加えられるが、これはチョコレートの色を黒くする効果があります。

チョコレートは体に良い成分も含まれるが、体に悪い砂糖も含まれるため、砂糖の量に注意が必要です。

野菜や果物に関しては、スーパーや八百屋で売っている丸ごとの野菜や果物は健康には大きなメリットがある。しかし、ジュースにしたり、ピューレなどの加工品になると話は異なってくる。これらは加工の過程で、健康上のメリット(食物繊維)が失われていると考えられているからです。

野菜や果物は食べれば食べるほど死亡率は減るが、約400gを超えると、それ以上摂取量が増えても死亡率は変わらなくなる。

野菜や果物は癌の予防効果はあまり期待できない。

果物の中でもブルーベリーやブドウを食べている人ほど特に糖尿病のリスクが低い。多くの果糖は糖尿病のリスクを下げるが、赤肉腫のマスクメロンは糖尿病のリスクを上げる。メロンに限っては血糖値を上げる。

フルーツジュースも糖尿病のリスクを上げる。これは、果物をジュースにする加工工程で不溶性の食物繊維が取り除かれてしまうと考えられる。

野菜ジュースは健康に良い影響があるというエビデンスはない。

オーガニック食材は一般の食材と比べて栄養価は変わらない。しかし、残留農薬を認める確率はオーガニックの方が低い。しかし、一般の食材から摂取される残留農薬の量は健康被害を起こすレベルではない。冬場の肉に関しては食中毒のリスクが高い。

魚は摂取量が多い人ほど死亡リスクが低い。しかし1日60gを境にそれ以上食べてもメリットは変わらない。魚に含まれるオメガ3脂肪酸の摂取は心筋梗塞のリスクを下げる。乳がん、大腸がん、肺がんのリスクを下げると報告されているが、胃がんのリスクは下がらないことがわかっている。

魚には水銀、PCB、ダイオキシンなどの有害物質含有のリスクはわかっていないことが多い。しかし、少量の有害物質が含まれているからといって魚を控えることは得策ではない。

乳製品の取りすぎは前立腺がんや卵巣がんのリスクを上げる可能性が示唆されている。大人に関しては乳製品の摂取量は程々にすることが望ましい。

ヨーグルトの摂取量が多い人ほど糖尿病の発生率が低くなる可能性を示唆している論文も、複数ある。

第3章 体に悪いという科学的根拠がある食べ物

白い炭水化物は体に悪い

白米や小麦粉は精製された「白い炭水化物」であり、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化のリスクを上げる。

玄米のように精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、肥満や動脈硬化のリスクを下げ、死亡率を下げ、数々の病気を予防してくれる。一方、癌に関するエビデンスは死亡率ほど強くない。ダイエットにも有効であると考えられている。

日本人が大好きな白米は「少量でも体に悪い」と言ってもいい。白米の摂取量と糖尿病のリスクとの間には相関関係があるので、できるだけ少ない摂取量の方が良い。どうしても白米を食べたい人は毎日1時間以上の激しい運動をすることで糖尿病のリスクの上昇を抑えることができるかもしれない。

白米の摂取量とがんの相関関係は認められない。

欧米ではグルテンフリーに注目が集まっているが、セリアック病(日本人には稀な病気)でないなら、グルテンフリーにする必要はない。グルテンフリーにすることで病気が防げたり、体重が減る効果は期待できない。

2013年にユネスコ無形文化遺産に日本食が登録されたが、日本食が健康に良いというエビデンスは弱い。

日本食の2つの問題点

1.炭水化物が多い

日本人は総エネルギーの58%が炭水化物

アメリカ人は50%、フランス人は45%

2.塩分摂取量が多すぎる

日本人の1日の塩分摂取量は12.4g

世界平均は10.1g、アメリカ人9.1g

塩分の取りすぎは高血圧、動脈硬化、胃がんを引き起こす。

骨粗しょう症になるという研究結果もある。塩分が尿中に排泄される時に、骨を固くするのに重要なカルシウムが一緒に捨てられるためです。

塩分の健康への悪影響を軽減する方法は、

1.塩分摂取量を減らす

2.カリウムを多く含む食品を摂取する

カリウムは塩分を体外への排出を助ける。しかし、腎臓が悪い人はカリウムの取りすぎは危険です。血中のカリウムの濃度が、高くなると心臓のリズムをつかさどるところが不具合を起こし、不整脈を起こす。腎臓病の患者さんはタンパク質も体に悪影響を及ぼす。

ハムやソーセージなどの加工肉は発がん性があり、赤い肉はおそらく発がん性がある。

最近は食事中のコレステロールの量と、血液中の悪玉コレステロールの値の間には弱い相関しかないことが明らかになった。よって食事中のコレステロールの量の目標値が外されることとなった。だからといって卵をたくさん食べても大丈夫ということではない。卵の摂取量と心筋梗塞、脳卒中、およびこれらによる死亡との間には有意な関係はないが、糖尿病や心不全のリスクを上げる。しかも糖尿病患者には当てはまらない。よって卵はあまり食べない方が良く、食べるとしても1週間に6個までに抑えるべきである。

卵の殻の色と栄養は関係なし。黄身の色も、にわとりにパプリカを食べさせると黄身が濃いオレンジ色になる。

人工甘味料のアスパルテームやステビアは体に悪いか、に関しては科学の世界ではまだ結論が出ていません。

高齢者にとっての最善の食事はエビデンスは十分ではないが、食欲が落ちてきたら白い炭水化物や、赤身肉などの食事制限は緩めた方が良いと考えられる。食べられるものを多く食べた方が筋肉も維持でき、転倒のリスクを下げることができる。

妊婦にとっての良い食事に関するエビデンスは弱いが、現時点で科学的に良いとされていることは、果物と野菜をたっぷり食べる。十分な葉酸が重要であるためです。魚も水銀の量の少ない魚が推奨される。生のものは食中毒や寄生虫感染を起こす可能性があるため厳禁です。生魚だけでなく、火の十分入っていない肉、生卵、半熟卵、カビで発酵させたチーズなどは避けるべきです。生野菜もしっかり洗うか火を通す。ガーデニングなど土いじりも感染を避けるため避ける。妊娠中にタンパク質の取りすぎは良くないという報告もある。

テレビ、健康本、インターネットの健康情報は、集客やマーケティングツールを考えて作られているので過剰な謳い文句に走るあまり、誤った情報になりがちです。信頼できる健康情報の入手方法は、インターネットでは、日本語(google.co.jp)より、同じ内容を英語(google.com)で検索すると格段に質の高い健康情報が得られる。勿論英語で検索したからといって全てが正しいわけではないので注意すること。

まとめ

本書の題名通りシンプルに健康に良い食品5つ、健康に悪い食品3つを挙げている。味噌や納豆などの大豆製品が入っていないのは驚きました。日本食は必ずしも健康的ではないこと、成分はあまり重要ではないなど、新しい学びがあります。所々のコラムも読み応えがあります。科学的に証明されていますと謳っているだけあって参考文献の量が多くて説得力、信頼性が高いことが分かります。

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