データサイエンティスト

データサイエンティスト協会、データサイエンティストの ミッション、スキルセット、定義、スキルレベルを発表
一般社団法人データサイエンティスト協会(所在地:東京都港区、代表理事 草野 隆史、 以下データサイエンティスト協会)およびスキル定義委員会(委員長 安宅 和人、副委員 長 佐伯 諭)は、データサイエンティストの「ミッション、スキルセット、定義、スキル レベル」について公開いたしました。
本内容は、本年 11 月 27 日に開催された「データサイエンティスト協会 1st シンポジ ウム」において、スキル定義委員会より「データ社会に求められる新しい才能とスキル」 として発表されたものです。
データサイエンティスト協会の設立背景と目的
2013 年 5 月に、データサイエンティスト協会が設立された背景には、以下のような課 題がありました。
1.「データサイエンティスト」という言葉の定義の欠落とバズワード(*1)化 2.当該人材の「雇用者側」の期待に対して、「被雇用者側」のスキルセットが一致
しないケースが増加 3.若い才能をもった当該人材の候補者が、どのように訓練し、スキルを身に付けて
いくべきか、わからないといった状況 上記の課題認識を踏まえ、データサイエンティスト協会は、広くデータ活用の担い手
となる人材の育成を目指し、以下の 3 つの目的を果たすために設立されました。
1.この新しいデータプロフェッショナル(データサイエンティスト)に必要とされる スキルセットを定義すること
2.スキルの育成と評価のための軸、基準を作ること 3.データサイエンティストが相互に接し、意見交換等が行える、開かれた環境を提供
すること
今回発表された、スキル定義委員会の「ミッション、スキルセット、定義、スキル レベル」では、上記の1、2に主眼をおいて作成されております。
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現在、情報技術革命が進む中にあって、センサの数が激増し、人類の計算キャパシテ ィは幾何級数的に拡大しております。また、ブロードバンド化に伴い、ネットワークの 接続スピードは劇的に高まり、情報トラフィックも激増しております。携帯電話、Wi- Fi などのワイヤレスネットワークが広がることに伴い、これまで拾い上げられることが できなかった粒度の情報もリアルタイムで拾い上げることが可能となりました。
このような時代に求められるのは、人間を数字入力や情報処理の作業から開放する プロフェッショナル人材であり、「データの持つ力を解き放つ」ことが新しい時代に おけるデータプロフェッショナル、すなわち「データサイエンティスト」のミッション だと考えます。
データサイエンティストに求められるスキルセット
前述のミッションを踏まえ、データサイエンティストに求められるスキルセットは、 以下の 3 つであると考えます(図 1 参照)。
1.ビジネス 力(business problem solving):課題背景を理解した上で、ビジネス 課題を整理し、解決する力
2.データサイエンス 力(data science):情報処理、人工知能、統計学などの情報 科学系の知恵を理解し、使う力
3.データエンジニアリング 力(data engineering):データサイエンスを意味のある 形に使えるようにし、実装、運用できるようにする力
図1 :データサイエンティストに求められるスキルセット
上記の 3 つのスキルはどの一つが欠けてもいけません。また、この 3 つのスキルは 課題解決のフェーズによって、中心となるスキルが変化します(図 2 参照)。
〒108-0071 東京都港区白金台 3-2-10 白金台ビル Tel:03-6721-9001 Fax:050-3153-1219
データサイエンティストのミッション
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図 2:課題解決の各フェーズで要求されるスキルセットのイメージ
データサイエンティストの定義
データサイエンティスト協会では、これからの時代に求められるデータサイエンティ ストを以下のように定義します。
「データサイエンティストとは、データサイエンス力、データエンジニアリング力を ベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」
ここでいう「ビジネス」とは、社会に役に立つ意味のある活動全般を指します。また、 「プロフェッショナル」とは、体系的にトレーニングされた専門性を持つスキルを持ち、 それをベースに顧客(お客様、クライアント)にコミットした価値を提供し、その結果 に対して認識された価値の対価として報酬を得る人を示します。
データサイエンティストのスキルレベル
データサイエンティスト協会では、3 つのスキルセットのレベルによって、大きくデ ータサイエンティストには 4 つのスキルレベルがあると考えます(図 3 参照)。
1.業界を代表するレベル :SeniorDataScientist
2.棟梁レベル 3.独り立ちレベル 4.見習いレベル
:(full) Data Scientist :Associate Data Scientist :Assistant Data Scientist
*前提条件として上位レベルは、その下位レベルのスキルも保有することとします。 *スキルレベルで、対応できる課題も変わります。
*Senior Data Scientist (業界を代表するレベル)は、一人である必要はないと考えま
す。一人で現実的に全て持てる多くの場合の目標点が、(full) Data Scientist(棟梁レ ベル)という見立てです。全体をコーディネートし、俯瞰できる人は必要ですが、加 えて個別のスキルセットで秀でた人とのチームを作り、推進することも現実的には多 いためです。
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図 3:データサイエンティストのスキルレベル
ビジネス 力 データサイエンス 力 データエンジニアリング 力
(business problem solving) (data science) (data engineering)
1.
Senior Data Scientist
業界を代表するレベル
・組織や市場全体にインパク トを出せる。
・対象とする事業全体、産業 領域における課題の切り分 け、テーマ、論点の明確化 ができる。
・新しいアルゴリズムや 分析手法の開発ができ る。
・複数のパラメータやア ルゴリズムの選択な ど、適切な分析アプロ ーチの設定ができる。
・複数のデータソースを統合 したデータシステム、もし くはデータプロダクトの構 築、全体最適化ができる。
2.
(full) Data Scientist 棟梁レベル
・分析を通じオペレーション 上の革新が実現できる。 ・仮説や可視化された問題が
ない中で(フレーミングさ れていなくても)、適切に 問題を定義し、解き、価値 を見出すことができる。
・特定の課題領域において、 課題と取組のテーマを構造 的に整理し、見極めるべき 論点をクリアにできる。
・組織全体を見渡して、必要 なデータの当たりをつける ことができる。
・多変量解析の概念を理 解し、活用することが できる。
・機械学習、自然言語、 画像処理のアルゴリズ ムを理解し、適切に活 用、問題解決すること ができる。
・モデルを構築できる。
・分析に必要なデータフォー マット、取得蓄積仕様等を 設計できる(分析のための データシステム設計ができ る)
・問題設定に応じた新規デー タマート設計ができる。 ・構造化データ/非構造化デ
ータを問わず、分析システ
ムを設計できる ・構築したモデルを実装でき
る。 ・データ分析を作ったシステ
ムを自身で構築できる。
3.
Associate Data Scientist
独り立ちレベル
・仮説や既知の問題が与えら れた中で、最適解・最大解 を見出すことができる。
・扱っている課題領域で新規 の課題を切り分け、構造化 できる。
・当該プロジェクト・サービ スを超えて、必要なデータ の当たりをつけることがで きる。
・SPSS/SAS/R 等が使え る。指示されなくても サンプル抽出ができる とともに内容を確認で きる。
・データクレンジング、 分布、単回帰や P 値の 概念を理解し、活用す ることができる(二次 元の分析はできる)。
・大規模のファイルや、デー タベースにアクセスし、大 量の構造化データを処理す ることができる(一般的な スプレッドシートで処理不 能な規模感への対応力)。
4.
Assistant Data Scientist
見習いレベル
・ビジネスにおける論理とデ ータの重要性を認識してい る。
・仮説や既知の問題が与えら れた中で、必要なデータに 当たりをつけて、データを 用いて改善することができ る。
・扱っている課題領域(例: 配送の最適化)における基 本的な課題の枠組みが理解 できる。
・基本統計量(平均、中 央値など)の知識を有 し、指示されればデー タの抽出、グラフ作成 を正しく行うことがで きる。
・一般的なアクセス解析シス テムを使うことができる。 ・抽出されたデータサブセッ トに対し、Excel や Access 等の統合環境を用い、目的 に応じた処理をすることが
できる。
Data Scientist 以前の方
・ビジネスは勘と経験だけで 回すものだと思っている。 ・課題を解決する際に、そも
そも定量化する意識がな
い。
・基本統計量の意味を正 しく理解していない。 ・指数を指数で割り算し
たりする。 ・「平均年収」をそのま
ま鵜呑みにしたりす
る。 ・グラフ・チャートの使
い方が不適切。
・レポートされてくる数値サ マリに目は通すが、特に記 憶には残らない。
・アクセス解析システムを使 っていない。
・Excel や Access は数字し か入れない。
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今後の展望と課題
当協会では、データサイエンティストのミッション、スキルセット、スキルレベルに ついては大枠が見えてきたと考えております。今後、スキル定義委員会としては、以下 の育成、運用課題について、さらに検討を進めてまいります。
 データサイエンスの道に入る人がどこから始めたらいいのか?  どのように成長していったらいいのか?
 どうやって本物のデータサイエンティストになるのか?
 どうやって人材を配置するのか?
また、社会がデータサイエンティストを育成し、データの持つ力をさらに解き放って いくためには、以下の課題にも答えていく必要があると考え、検討を進めていく予定 です。
 基本的なデータリテラシー(分析的、データ・ドリブンな思考力と基本的な 知見)の社会的欠落。この新たな挑戦の幅と深さを理解できる人が少ないこと。
 教える人と訓練するシステムが足りないこと。
 純粋なデータサイエンスの過度の偏重とデータエンジニアリング力、ビジネス
力の重要性への理解の低さ。
 データと現実のビジネスをつないで考えるアーキテクト的な人材、翻訳能力を
持つ人材の欠落。
 目的別のデータ保管、利活用のポリシー(政策)を揃えることが困難なこと。
(*1) 明確な定義や範囲が定まっておらず、人によって思い浮かべる内容がバラバラな新語 や造語、フレーズのこと。
■ご参考情報
●スキル定義委員会 委員一覧 (2014 年 11 月現在、敬称略)
委員長 副委員長
委員
ヤフー株式会社 CSO (チーフストラテジーオフィサー) 安宅 和人 株式会社電通 統合データ・ソリューションセンター データ・マネジメント 部長 佐伯諭
・株式会社 ALBERT 代表取締役会長 山川 義介
・株式会社インテージ MCA 事業本部 データサイエンス部 部長 橋本 正之 ・株式会社インテリジェンス キャリア Div マーケティング企画統括部
DODA 編集部 データアナリティクスグループ マネジャー 大江 信明 ・ウイングアーク1st株式会社 営業企画部 小山 智久 ・ウイングアーク1st株式会社 サポート推進部 小林 香織
・SAS Institute Japan 株式会社 ソリューションコンサルティング第一本部
エンタプライズアナリティクス推進グループ 担当部長 津田 高治 ・損害保険ジャパン日本興亜株式会社 経営企画部 ICT企画グループ
課長 大原克之
・損害保険ジャパン日本興亜株式会社 経営企画部 ICT企画グループ
課長代理 上西 優子 ・テクノスデータサイエンス・マーケティング株式会社
エンジニアリンググループ グループ長 執行役員 池田 拓史
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・デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社 プロダクト開発本部 フェロー 遠矢 行史
・日本アイ・ビー・エム株式会社 クライアント IT 推進事業 成長イニシアチブ推進 シニア IT アーキテクト 北山 浩透
・日本サード・パーティ株式会社 エデュケーション部 常務取締役 古川 宏幸
・日本サード・パーティ株式会社 エデュケーション部 執行役員 関口 大五郎
・日本サード・パーティ株式会社 エデュケーション部 マネージャ 清水 怜美
・日本サード・パーティ株式会社 エデュケーション部 マネージャ 森本 良照
・株式会社日立インフォメーションアカデミー ビジネス研修部 部長 津村 利幸
・株式会社日立インフォメーションアカデミー ビジネス研修部 技師 大黒 健一
・株式会社日立インフォメーションアカデミー ビジネス研修部 技師 田中 貴博
・株式会社ブレインパッド 代表取締役社長 草野 隆史 ・株式会社ブレインパッド アナリティクスサービス本部 橋本 武彦 ・フュージョン株式会社 代表取締役社長 佐々木 卓也 ・三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 生産技術本部 技術部
ソフトウェア技術課 課長 山足 光義 ・三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
産業・サービス事業本部 ITコンサルティング部 尾崎 隆 ・ヤフー株式会社 システム統括本部 データソリューション本部 本部長
小間 基裕
●一般社団法人データサイエンティスト協会について http://www.datascientist.or.jp/ データサイエンティスト協会は、新しい職種であるデータサイエンティストに必要と なるスキル・知識を定義し、育成のカリキュラム作成、評価制度の構築など、高度 IT 人材の育成と業界の健全な発展への貢献、啓蒙活動を行っています。また、所属を超 えてデータ分析に関わる人材が開かれた環境で交流や議論をし、自由に情報共有や意 見発信ができる場を提供しています。2014 年 12 月現在、28 社 2 団体の法人会員と約 1700 名の一般(個人)会員が参画しています。代表理事:草野 隆史(株式会社ブレ インパッド 代表取締役社長)、所在地:東京都港区、設立:2013 年 5 月。
以上
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<お問い合わせ先> ●本件に関するお問い合わせ 一般社団法人データサイエンティスト協会 事務局
TEL:03-6721-9001 e-mail:info@datascientist.or.jp
●報道関係の方からのお問い合わせ 一般社団法人データサイエンティスト協会 事務局 広報担当 TEL:03-6721-9001 e-mail:pr@datascientist.or.jp
*本プレスリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれの権利者の商標または登録商標 です。
*本プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
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